フレキシブル基板

フレキシブル基板は業界用語で「フレキ」、FPCとも呼ばれてます。携帯電話(ノキアなど)やデジカメなどを製造するにあたり必要な技術の一部です。厚さは非常に薄く人の手ではんだ付など出来ません。意味としては薄い精密機器配線板というべきものです。

フレキシブル基板とは柔軟性があり大きく変形させる事が可能なプリント基板のこと

フレキシブル基板とは、柔軟性があり大きく変形させることができるプリント基板のことを言うそうです。Flexible printed circuitsというのが正式名称で、略語フレキシブル基板もしくはFPCと呼ばれることもあります。

フレキシブル基板を主に使用する電子機器業界では「フレキ」と呼ぶこともあるそうで、変形や柔軟性に長けている配線のようです。フレキシブルエレクトメニクスは、変形可能な電子部品に関する技術の総称のことを指します。 言われてもピンとこない方が多いかも知れませんが、携帯電話だとかデジタルカメラといった精密機器の中に入っている部品などで利用されています。

半年くらい工場関係で勤めていたことがありますが、薄い紙のような基板の上に機械を使って細かい部品を乗せていく仕事でした。薄いので当然、そのまま機械に流すことはできません。ですので、鉄でできた板のようなものにフレキシブル基板をテープで貼り付けて「マガジン」と呼ばれるものに入れて機械に流すわけです。

マシンは早いもので10分くらいで、20枚ずつ部品を乗せて炉を通過した製品が流れてきます。それをまた、鉄板からはがす工程があるわけです。昨年のアメリカ経済危機で特に製造業は窮地に立たされていますが、それ以前は最も人出が足りないとも言われていた求人でした。求人には「マシンオペレーターは簡単な仕事」とありますが、これが一番きつくて難しい仕事と言っても過言ではありませんでした。

事務職も難易度によっては難しいものもありますが、製造業ほど一日、一日の納期がビッシリ決まっていて常にプレッシャーがかかるものではありませんが大変な仕事でした。

マシンは人と違って融通がききませんので、いくらこちらの作業が間に合わなくても製品はどんどん出来上がっていきます。流すフレキシブル基板がなければ、マシンは止まってしまいます。マシンが止まれば、一日にあげなくてはならない製造ノルマが達成されず、ノルマが達成されなければ市場に出す製品も上がらず、それを売る営業も・・・というとても大切な部品なのです。

フレキシブル基板は紙みたいに薄い

フレキシブル基板は紙みたいに薄いので、人間の手ではんだ付けしたり部品を乗せることは不可能です。

そのマシンのメンテを人間がしながら製品を作っていくわけですが、鉄板にフレキシブル基板を貼り付けるのに20枚を早い人で2分から3分、剥がしに1分から2分かかります。部品取り換えには早い人で1分30秒、クリーニングは20枚流すたびに一回ずつしなければなりません。

さらにマシンは必ずしも順調には動きませんのでメンテも必要です。慣れない人はほぼ勤務時間内、ずっとマシンの周りを走りっぱなしの状態になります。こんな過程を得て、今、私たちの手にある携帯デジカメといった機器はできているのです。